せんせのブログ

【土・日開講「分析化学応用学科」】~応用分析化学実験~

2019.10.19

本日、分析化学応用学科1年生は、
実験の応用力を培う応用分析化学実験で、
食品分析に挑戦しました。

本日からスタートした応用分析化学実験では、
これまでに行った実験で修得した分析化学の基本的な知識と技術を応用し、
実務に通じる応用力を養います。
まずは、基礎から応用へと徐々にステップアップしていき、
その過程で実務能力を養うことができる
「分析化学応用学科」についてご紹介します。

本校では、平日の学科には通学できない社会人や大学生等を対象とした、
週末(土曜・日曜)開講の「分析化学応用学科」を設置しています。

この学科では、平日の学科で学ぶ環境・材料・バイオ・食品・医薬品・
化粧品・有機合成等の専門分野を総合的に学ことができ、
多種多様な分野に応用が利く人材の育成を行っています。
また、週末だけの通学ですが、以下は平日の学科と同様です。

・2年間で卒業が可能

・国家資格を含む4つの資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・
 化粧品総括製造販売責任者・環境管理士(2級))
 を無試験で卒業と同時に全員が取得することが可能

この学科に在籍する学生は入学目的も様々です。
現職でのスキルアップや技術職への就職・転職を考えている方、
事業拡大を考えている経営層といった社会人の方、
就職活動を見据えて技術力を高める目的で大学生も入学しています。
こういった多様な目的に対応するために、
この学科は学年定員20名の少数精鋭で、
学生一人一人に合った指導を行っています。

DSCN2102.JPG

上の写真で、学生たちが手に持っているのは、
私たちが日頃飲んでいるミネラルウォーターです。
今日の実験では、学生たちが持参したこれらのミネラルウォーターや
醤油といった食品の分析を行いました。

DSCN2095.JPG

こちらはキレート滴定という方法を使って、
市販のミネラルウォーターの硬度を測定しているところです。
硬度とは水の中のカルシウ
ムとマグネシウムの合量を示す指標で、
水の味などに関わるため、市販のミネラルウォーターには、
その値が成分表示として記載されています。
学生たちは、これまでに修得してきた滴定操作の基礎的な技術・知識を
フル活用し、実験に取り組んでいました。

DSCN2087.JPG

また、今回の実験では上の写真のような市販の醤油の中に含まれている
塩分の量を
沈殿滴定という分析手法を使って測定しました。

DSCN2074.JPG

DSCN2085.JPG

この沈殿滴定は、1年生たちにとって初めて行う分析手法でしたが、
修得してきた基礎的な技術・知識を活かせる場面が多く、
これまでの実験と違ったことがあっても柔軟に対応できていました(上の2枚の写真)
学生たちに今日の実験の感想を聞くと、

 「今日の実験では、実際のサンプルを扱う際の注意点をたくさん知ることが
  できたので、とても勉強になりました。
  これからも一つ一つの実験を大切にしながら、
  応用力をしっかり身につけていきたいと思います!」

 「今日の実験は、身近な食品を使った実験だったので、とても楽しかったです!
  応用の実験でしたが、これまでの基礎的な実験で得てきた技術と知識で
  十分対応することができたので、自分自身の成長を感じることができました!
  次回の実験もとても楽しみです!」

と話してくれました。

学生たちが感想で言っていたように、「分析化学応用学科」では、
基礎と応用の実験が互いにリンクし合っており、
基礎から応用へと段階的に学べるカリキュラムになっています。
そのため、化学初心者の方でも無理なく楽しく実験に取り組むことができ、
その過程で実務能力を養うことができます。

学生の皆さん、基礎と応用の実験を通して、
分析化学の理解をどんどん深めていってください。
そのために我々教員が全力でサポートしていきます!

By しろいるか