2019.12.14
本日は「第二回土曜化学実験会」を開催しました。
土曜化学実験会は、中学校や高校の先生方や生徒の皆さんに、
日頃、なかなかできない化学実験を行う機会を持っていただこうと
会員制で行っているイベントです。
本校で平成14年度より年2回程度開催しており、
毎回ご好評をいただいております。
今年度2回目となります今回も多くのご参加をいただきました。
今回の実験テーマは、
・ちょっと変わったお菓子作り
・手作りスーパーボール!
の2つでした。
1つ目の実験「ちょっと変わったお菓子作り」では、
胃腸薬と片栗粉(デンプン)を使って、水あめづくりに挑戦しました。
胃腸薬にはアミラーゼという酵素が入っています。
この酵素は、デンプンを分解して麦芽糖にする働きを持っています。
麦芽糖はあま~い水あめの主成分なのです。
片栗粉(デンプン)によく水分を含ませることと、胃腸薬を入れたら、
酵素が働きやすい温度にすることがポイントになります。
胃腸薬を入れて、酵素が働くのを待ってから、
ベネジクト液という指示薬を使って
麦芽糖がしっかりできているかどうかを、調べてみました。
指示薬がきれいなオレンジ色になり、
麦芽糖ができたことは確認できました(^^)/。
あとはみんなでまぜまぜしながら、
水分を蒸発させて、水あめを完成させていきます。
こんなふうになったら大成功♪です。
懐かしいような、ほのかに甘い香りが実験室の中に広がりました。
続いては、手作りスーパーボールです。
スーパーボールは、PVAの入った洗濯のりと飽和食塩水を使ってつくります。
PVAは合成樹脂の1種で、汚れを落とすための界面活性剤としても使われます。
水ととっても仲良しな物質なのですが、食塩水を入れると、
食塩水の中のナトリウムイオンと塩化物イオンが、その水を引き離してしまいます。
そうするとPVAが塊になって出てきます。
この出てきた塊を丸めて、スーパーボールを作ります。
まずはプラスチック容器に洗濯のりを入れて、
そこに絵の具を加えて色をつけました。
次に、食塩水を注ぎ入れて、3分ほど待ちます。
できたPVAの塊を、割りばしに絡めて、そっと取り出します。
カラフル♪
とれたPVAは、
水分をしっかり出すように、少し潰すような感じで丸めていきます。
キッチンペーパーで水分を取ることを繰り返し、できました!
できたてでも、少しははずみますが、
しばらくは水分がでますので、時々、水分をふき取り、
まるめながら1日(育てて♪)おきますと、さらに弾むボールが出来上がります。
参加者のみなさまからは、
「楽しい雰囲気で実験できました」
「なぜそうなるのか、説明が分かりやすかった」
「スーパーボール、育ててみます。」
といった感想をいただきました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
今回参加できなかった方も、本校主催の実験会は来年も開催の予定です。
先生方にとっては、授業やクラブ活動等の参考のため、
生徒さんにとっては、授業や教科書では味わえない、
化学の面白さ、楽しさ、実は身近なものだということを
実感できる機会となります。
またのご参加を教員一同お待ちしております。
by かん太郎