2020.02.08
今日、分析化学応用学科の1年生は、以前行った水の硬度測定の方法を応用して、
鉱物の成分分析を行いました。
具体的には、キレート滴定という分析方法を用いて、
ドロマイトという鉱物中のカルシウムとマグネシウムの濃度を調べました。
滴定という実験操作はこれまでに何度も行っているため、
技術がしっかりと身に付いている様子で、スムーズに実験を進めていました。
以前の実験では、このキレート滴定という分析方法を用いて、
飲料水中のカルシウムとマグネシウムの濃度(硬度)を測定しました。
このように、重要な分析方法を様々な実験を通して繰り返し行うことで、
技術力を着実に修得することができます。
そのため、化学初心者の方でも、
たった2年間で分析化学のプロフェッショナルになれます。
まずは、このような特徴がある「分析化学応用学科」についてご紹介します。
本校では、平日の学科には通学できない社会人や大学生等を対象とした、
週末(土曜・日曜)開講の「分析化学応用学科」を設置しています。
この学科では、平日の学科で学ぶ環境・材料・バイオ・食品・医薬品・化粧品・
有機合成等の専門分野を総合的に学ぶことができ、
多種多様な分野に応用が利く人材の育成を行っています。
また、週末だけの通学ですが、以下は平日の学科と同様です。
・2年間で卒業が可能
・国家資格を含む4つの資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・
化粧品総括製造販売責任者・環境管理士(2級))
も無試験で卒業と同時に全員が取得することが可能
この学科に在籍する学生は入学目的も様々です。
現職でのスキルアップや技術職への就職・転職を考えている方、
事業拡大を考えている経営層といった社会人の方、
就職活動を見据えて技術力を高める目的で大学生も入学しています。
こういった多様な目的に対応するために、
この学科は学年定員20名の少数精鋭で、
学生一人一人に合った指導を行っています。
まずは、分析を行う前に、ドロマイトに含まれる成分分析を妨害する成分を、
妨害しない形にする操作(前処理)を行いました(上の写真)。
「分析化学応用学科」では、化学分析をするにあたって
非常に重要な技術は繰り返し実験を行います。
しかし、ただ繰り返すだけではなく、ドロマイトなどの実試料を用いたり、
前処理といった新たな技術も学んだりしながら、
常に興味を持って実験に取り組めるようなカリキュラムとなっています。
このようなところも、分析化学応用学科の大きな特徴と言えます。
前処理を終え、早速キレート滴定という分析方法を使って、
ドロマイトに含まれるカルシウムとマグネシウムの濃度を測定します。
学生たちは、これまでに修得してきた滴定操作の基礎的な技術・知識をフル活用し、
実験をスムーズに進めていました(上の写真)。
学生たちに今日の実験の感想を聞くと、
「今日の実験は、応用力が必要になる実験だったので、
うまくいくか少し不安でしたが、柔軟に対応することができました。
自分自身の技術の上達を実感できましたし、自信にもなりました。
この調子でどんどんレベルアップをしていきたいと思っています。」
「キレート滴定は、これまでに何度も繰り返し行ってきたので、
スムーズに実験を進めることができました。
そして、満足のいく結果も出せたので、とても楽しく実験ができました!
これからも基礎的な実験の技術を大切にしながら、
応用力をしっかり身につけていきたいと思います。」
学生たちの頼もしい感想を聞くことができ、とてもうれしく感じました。
学生の皆さん、今の技術力に満足することなく、
さらなる技術力の向上を目指してください。
皆さんのさらなる成長を期待しています!
By しろいるか