2020.02.21
本日は、令和元年度の文部科学省委託事業の
「専修学校による地域産業中核的人材養成事業」の1つとして取り組んできた
「e - ラーニングを活用した化学分野学び直し講座実施モデル構築事業」に関する
成果報告会を実施しました。
本事業は、文部科学省の委託事業として昨年度から実施しています。
今年度1年間の実施報告をするため、
協力いただいた企業や団体の方々にもご出席いただきました。
本事業の目的は、化学分野における学び直しの教育環境を整備し
新たな教育プログラムを開発することにあります。
化学は、食品、医薬、化粧品、バイオ、医療、環境、電子材料などの
様々な産業を通して、 私たちの生活を支え、その技術は日々進化しています。
そのため、化学分野の現場で活躍する化学技術者にとっては、
技術力の維持や、さらなる能力向上も必要となりますし、
基礎知識技能の見直しも必要となります。
当然、企業側でも社員教育はされていますが、
現実的には十分に教育できていない状況でもあります。
昨年度実施した結果、特に基本的な化学知識や実験操作において、
企業様にも多くニーズがあることが分かり、本校はこれまで培ってきた
化学教育のノウハウを活かし、e-ラーニングを活用した新たな
教育プログラムを開発することで、キャリアアップのための学び直しや、
キャリアチェンジを目指したいというニーズにも応えていきたいと考えて
進めてきました。
先週は、専修学校教育振興室長を始め、
文部科学省から3名の方も視察にご来校されるほど、
注目をされているプロジェクトです。
今日は、本事業を取りまとめている本校の重里校長から
成果報告を行いました。
今年度は、eラーニングのシステムの構築やその操作性などの構築を進めてきました。
また、教育プログラムの拡充を図り、
延べにして120名近い企業の方に受講をいただき、
今回も成果を残すことができました。
今回の結果や課題を活かして次年度も継続していく予定です。
その後、今年度最後の第4回 実施委員会を行いました。
引き続いて実施した委員会の中では、
改めて詳細な事業報告をし、
次年度以降の方向性についても確認しました。
※今年度の実施委員会の様子は、以下のリンクからご覧ください。
第1回 実施委員会
第2回 実施委員会
第3回 実施委員会
本委員会では、日本化学会、大阪府職業能力開発協会、
大阪市教育委員会、大阪府立高校、
大阪府専修学校各種学校連合会工業部会、
複数の化学系企業、複数の専門学校などの多数の皆様に
委員として参加いただいています。
今年度最後の実施委員会として、
事業を進める中で明らかになった問題点や課題を踏まえて、
次年度の方向性についてのご意見を各委員からいただきました。
改めて協力いただいた委員の方々には、感謝を申しあげます。
eーラーニングを用いた学習と、
実際に実験室で技術を学び直す集合学習とを
併せて実施するという特徴を持っているこの形の事業に
今年度までの2年間取り組んだことによって、
どのようなニーズが業界にあり、
どのようなレベルの知識を学び直す必要があり、
どのような問題点があるかなど
明らかになってきました。
「分析化学」を教授する本校としては、
学生だけでなく、社会人の方々のこの分野での「学び直し」にも
先頭に立って取り組んでいく必要があると感じました。
もちろん、次年度以降も本事業を進めて行くためには、
各方面の方々や卒業生のみなさんのご協力が
不可欠となります。
引き続き、ご協力をよろしくお願いいたします。
by ましおか