2020.08.10
今日の分析化学応用学科1年生(2021年度より化学分析学科へ名称変更予定)は、
午後から重量分析の実験を行いました。
鉄を含む物質を溶かして、鉄だけを沈殿にして、その重さから鉄の含有量を調べる実験です。
一見、古めかしい実験のように思えますが、
機器分析などに比べて非常に精度の高い実験が行えるすごい実験なのです。
ただし少し時間がかかるのが玉に瑕。この実験は2回にわたって実験を行っています。
この学科では、土曜日曜のみの登校で2年間通学することにより、
平日に通学する学生たちと同様に卒業して専門士の資格が得られます。
平日に通学する学科とは異なり、1学科の定員数が20名と少ないため、
授業・実験などでは非常に先生に質問しやすい環境で、
週末に集中して勉強したいと思う方には適した学科です。
また卒業と同時に、国家資格を含む4つの資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・
化粧品総括製造販売責任者・環境管理士(2級))も卒業と同時に全員が取得することができます。
そのため自分自身のスキルアップしたり、資格をとって起業したりすることを目標に、
平日会社に勤めながら、または学費を稼ぐためにアルバイトをしながら通学しています。
さて今日の実験に話を戻しましょう。
この実験は複雑な操作はありません。
『るつぼ』という器具を丁寧に扱い、加熱したり冷却したりする時間をじっくり待つことが必要です。
2人の学生がそれぞれの結果を持ち寄って、M先生に質問をしていました。
最初は自分たちの結果の意味が十分把握できていなかったようですが、
解説を聞きながら計算を行って、最終的に2人の結果に0.01%の差しかないことを聞いて、
「時間を書けて丁寧に実験をやってよかった!」と感想を述べていました。
写真のKさんは冷却待ちの時間に自分のデータを整理しています。
絶えず何かの操作をしていなくてはならない実験に比べて、
途中で考える時間があるのはいいところ、と感じでいるようでした。
別の日に行った機器分析の実験では、
ボタンを押すと2~3秒後にはすぐに数値が表示される実験を経験したので、
長時間にわたる実験は大変だったようですが、
その分精度の高い結果がでたことで、それだけ時間をかけた価値を理解していたようです。
今後は卒業研究以外ではここまで待ち時間のある実験はありません。
また実験中にテキパキした動作が必要とされます。
でもここまで様々な実験に取り組んできたみなさんなら大丈夫でしょう。
次週(8/15,16)は、土日に学ぶこの学科もお盆休みで休校です。
(このためブログも次週の分析化学応用学科についての記事はお休みです)
by ドラいちろう