2020.09.13
2年制の分析化学応用学科(2021年度より化学分析学科へ名称変更予定)では、
卒業学年である2年生の後期に、学びの集大成として卒業研究に取り組みます。
本校では、卒業研究を身につけた分析技術を社会で活かすために必要な実務実践力を培う場と考え、
卒業研究はチームで取り組みます。
そのため、化学分析学科でもチームで卒業研究に取り組みますが、
少人数制の化学分析学科では学生それぞれの希望もできる限り叶えられるように工夫して、
研究テーマを設定して取り組んでいます。
フレグランスに興味のあるT君は水蒸気蒸留法で植物の油分を取り出す方法に挑戦中です。
知識としては以前から知っていた水蒸気蒸留法を実際に経験してみたいという
T君の希望を研究の一部に取り入れ、取り組んでもらっています。
このようにチームワークに必要な実務実践力を培いながら、個々のスキルアップも図れる
卒業研究を行っている「化学分析学科」について、ここで紹介します。
本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の「化学分析学科」があり、
技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、
勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得など
様々な入学目的を持った学生が在学しています。
このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、
化学分析学科は1学年あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
また、土曜日・日曜日の通学で、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
国家資格を含む4つの資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・
化粧品総括製造販売責任者・環境管理士(2級))も卒業と同時に全員が取得することができます。
これまでもずっと海草の利活用に取り組んできたIさんは、
化学的に海草の利活用に取り組めるように、化学を学びたいと考えて、本校に入学してきました。
そして、卒業研究でも海草相手に奮闘中!
pHを少しずつ変化させながら、状態変化を地道に観察していました。
こちらのEさんは、なんと魚のアラから有用成分を取り出そうと奮闘中です。
酢酸に浸漬したり、アセトンに浸漬したり、色々試している最中です。
まだまだ試行錯誤を繰り返している段階ですが、写真の学生たちを見ても分かるように、
興味あることに取り組む学生たちは、とても楽しそうに、そして充実した表情で
卒業研究に取り組んでいます。
学生たちは過去の卒業論文、一般公開されている学術論文や技術報告などを参考にし、
担当教員と議論し、チームメイトと知恵を出し合いながら、
それぞれの分担に責任を持って、実験を進めています。
その中で、着実に実務実践力が培われていきます。
2年生の皆さん、残り数か月の学生生活ですが、社会で役立つ技術力と実務実践力を
しっかり磨いていきましょう!!
by みなと