2021.01.16
分析化学応用学科(2021年度より化学分析学科へ名称変更予定)の1年は、
機器分析化学実験で「蛍光分光光度計」という分析機器の操作方法を修得しました。
皆さんにとって身近な蛍光という光の例としては、
時計の文字盤の塗料や夜店で売っているケミカルライトなどがあります。
それ以外にも、ビタミンB2も蛍光を出す化学的な性質を持っています。
蛍光分光光度計は、このような物質を測定(化学分析)する時に使います。
さらに、DNAの量を測る場合も、DNAに蛍光を出す物質を付着させて行うこともよくあります。
このように、蛍光分光光度計はバイオの分野でも活躍している分析機器です。
つまり、蛍光分光光度計は化学でも、バイオでも必要な分析機器なので、
この分析機器を1つ学ぶことで、活躍できる場がぐっと広がるのです。
このように化学とバイオの両方の技術を学べる「化学分析学科」について紹介します。
本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の「化学分析学科」があり、
技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、
勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの
様々な入学目的を持った学生が在学しています。
さらに、それぞれの学生が学びたい分野も様々であるため、化学分析学科では、
環境・金属材料・医薬品・化粧品・食品・バイオ・有機材料などの幅広い分野の
知識と技術を総合的に学べるカリキュラムとなっています。
このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、
化学分析学科は、1学年あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
また、土曜日・日曜日の通学で、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
国家資格を含む4つの資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・
化粧品総括製造販売責任者・環境管理士(2級))も卒業と同時に全員が取得することができます。
このように化学分析学科に入学する学生のニーズは多様なので、
化学分析学科では化学はもちろんのこと、バイオも学べるカリキュラムとなっており、
例えばバイオに関する実験も行っています。
(バイオに関する実験の様子「微生物の実験に挑戦!」もご覧いただけます!)
また、化学分析学科に入学する学生の経歴も様々で、
資格取得を目的に入学される会社経営者の方など文系出身の、化学初心者の学生も多くいます。
そこで、まずは授業で分析機器の構造や測定原理などについて学びます。
そして、実験を行う前には必ずガイダンスを行い、実験の目的や概要、操作手順を確認し、
さらに実際の機器の前で構造や原理を復習します。
実験で初めて機器に触れる時は、まずは担当教員が使い方を演示して見せて、
操作方法をイメージできるようにします。
実験の時は必ず全員が機器に触れる機会を設け、初めて使う際には担当講師がそばについて、
個別指導も行います。
データの解析の仕方、結果の読み取り方を担当講師(右端)が説明しているところです。
このように丁寧な指導の下、少しずつステップアップしていくことができるのも、
少人数制の化学分析学科の魅力と言えます。
このように化学分析学科は多彩なカリキュラムと少人数制による細やか指導で
学生のニーズに応えています。
1年生の皆さん、今年度はあと1ヶ月半ですが、残りの実験でも様々な技術を学んで、
それぞれの入学目的を叶える糧としてくださいね。
by みなと