2021.02.18
本日は、文部科学省委託事業の成果報告会と今年度3回目の実施委員会を実施しました。
本事業は、国による「専修学校リカレント教育総合推進プロジェクト」の1つで、
本校では「eラーニングを活用した化学分野学び直し講座実施モデル構築事業」として、
文部科学省の公募に応募し採択を得て実施しています。
本事業は3年間の計画でスタートし、今年度が3年目の最終年度となりました。
下の写真は、実施委員会の様子です。
委員長でもある重里校長による冒頭の挨拶の様子です。
具体的に何に取り組んでいるかというと、
「社会人の学び直し」を行うための教育プログラムの開発です。
化学分野において、企業等で働くようになったり、
キャリアチェンジをしようとする際、
改めて化学や分析を学び直せる教育環境や機会は、有るようで無いのが現状です。
化学は、食品、医薬、化粧品、バイオ、医療、環境、電子材料など、
様々な産業を通して私たちの生活を支えていますが、
同時に、そこで扱われる技術は日々進化し続けています。
その中で活躍する化学技術者は、基礎知識や技術を維持しながら、
さらにそれらの能力を高めていくことも求められます。
企業によっては、自社で社員教育を行っておられるところもありますが、
充実した教育プログラムを持って実施できていない状況でもあります。
そこで本校では、これまでに培ってきた化学教育のノウハウを活かし、
eラーニングを活用した新たな教育プログラムを開発することとしたのです。
今日は、実施委員会を行う前に、この3年間の実績を報告する成果報告会を実施しました。
この成果報告会は、毎年この時期に実施しています。
・【1年目】文部科学省委託事業 ~成果報告会と第3回実施委員会~(2019年2月)
・【2年目】文部科学省委託事業 ~成果報告会と第4回実施委員会~(2020年2月)
今年度は、コロナ禍の状況もあり、
WEBを利用してオンラインでも報告会の様子を配信しました。
下の写真で、会場のスクリーンに映されているのは、WEBで配信している映像です。
会場内におられるのは本会の委員の皆様です。
委員には、日本化学会、大阪府職業能力開発協会、大阪市教育委員会、
大阪府立高校、 大阪府専修学校各種学校連合会工業部会、
複数の化学系企業、複数の専門学校など、多数の皆様に協力いただいています。
オンラインでは、この他に30名以上の皆さまに視聴いただきました。
本事業の最初は、教育プログラム構築に向けたニーズ調査から始まりました。
調査の結果、基本的な化学知識や実験操作の学び直せる機会や環境が必要であることが明らかになりました。
その後、実際にeラーニングを活用した新たな教育プログラムを開発し、
卒業生、企業関係者に取り組んでいただき、仕様や内容などの検証を続けました。
最終年度となった今年度は、企業等で化学や分析に携わる約400名の皆様に実証講座にご参加をいただき、
その後、貴重なデータと知見を得ることができました。
これまでの結果報告については、こちらのページの下部にまとめて掲載しています。
また、今年度の報告も、改めて掲載をする予定です。その際には、ぜひご覧ください。
そして、こちらは成果報告会後に行った実施委員会の様子です。
3年にわたって取り組んできたこの事業も、いったんはこれで区切りとなります。
委員長である重里校長は、本事業を進める上での委員のみなさまを始め、
多くの企業関係者、卒業生の協力に対し、何度も感謝を述べられました。
そして、今年度の実証講座に協力いただいた約400名の皆様からも、
アンケートで多くの貴重なご意見を頂戴できたことを改めてこの場で報告し、
これらの意見と今回の3年間で培った知見、技術、ノウハウなどを活かした、
今後の展望についても話がありました。
最後、各委員のみなさまから一言ずつ、お話をいただきました。
本事業がこれで終わることに名残惜しさもありながら、
最後まで貴重なご意見をいただくことができました。
企業の委員の皆様からは、機械化、自動化が進むこれからの現場では、
基本や基礎をしっかりと身に付け、それらを理解している人材が求められること。
そのため、このような学べるシステムが必要であり、
今後の展開にも期待しているいるとのコメントをいただきました。
本委託事業は、これで区切りを迎えますが、
本校としては、学生の教育活動にこの経験や知見を活かしていきます。
これまでご協力いただいた皆様、改めてありがとうございました。
by ぽてと