2021.04.16
週末の今日、今週の月曜日から令和3年度の授業や実験がスタートして5日目。
本日は1年生の生命バイオ分析学科と健康化学分析学科の学生が初めて実験室に入り、実験器具の扱い方を学びました。
カメラを向けると、笑顔でこたえてくれました。
今週月曜日には、先に医療医薬分析学科と環境分析学科の学生が、
同じく実験器具の扱い方を学んでいますが、
こちらの2学科の学生は、今日が待ちに待った実験室デビューの日となったのです。
本来、実験室に入る際には、白衣を着て、
保護メガネをすることを本校ではルールとして決めていますが、
写真でもお分かりいただけるように、まだ1年生は白衣を着ていません。
先日の初登校の際にサイズを測った1年生の白衣には、
それぞれの名前が刺繍されるため、まだ届いていないのです。
そのため、白衣を着用せずに実験室に入れるという、逆に貴重な日となった訳です。
ということで、今日の目的は、実験室の見学を兼ねて、
これから使用する実験器具を知ることとして、実験室に入ってもらいました。
こちらの1年生は、まだ慣れない手つきですが、
一定量の液体を取るためのガラス器具「ホールピペット」の扱い方を学んでいる様子です。
これからの2年間、何回この器具を使って液体をとることになるでしょうか。
今は、まだ恐る恐る触れる器具に対しても、いずれは分析化学者として、
自らの身体の一部の様に扱う日が来ると思うと、この瞬間がそのスタートで、とても貴重な瞬間です。
こちらの1年生3名は、天秤を使って一定量の重さの試薬をとる練習をしているところです。
練習として手に持っている試薬の中身は、お塩(塩化ナトリウム)です。
お料理をする際にも、同じような瞬間があるかもしれませんが、
これから学生たちが目指す分析の世界では、
より厳密に、正確にはかり取ることが求められます。
試薬の量を、わずか数グラム間違えると、その後の実験結果に大きく影響するため、
一見すると簡単な操作ですが、天秤の使い方だけでなく、
そのやり方、やってはいけないこと、気を付けることなどのポイントがたくさんあるのです。
これらのポイントをおさえながらも、1年生は楽しみながら取り組んでいました。
高校時代、実験をする機会に十分恵まれたという1年生は、
本校の入学生の中でもほんの一握りで、ほとんどの学生は実験経験がありません。
そのため、我々教員の立場としては、初めての実験室に入って実験器具に向き合う1年生に、
「実験が難しい」と感じてもらいたくないと思いながらも、
これから始まる全ての実験の基礎となるこれらの知識や技術も、
きっちりと伝えなければいけないと考え、緊張感を持って指導しています。
今日の実験の最後に、帰っていく1年生から
「先生、楽しかったです!」
という言葉を聞くことができました。
正直、ホッとしました。
そして、やはり実験をしたい学生たちなのだと、改めて実感をすることもできました。
1年生の学校生活、実験生活は始まったばかりですが、
分析技術を身に付けて、将来は各分野で活躍しようと考える
1年生たちのこれからの成長が楽しみになる瞬間でした。
By ぽてと