2021.07.27
今日の実験室は、いつもとちょっと雰囲気が違います。
下の写真で実験をしているのは1年生です。
いつもは笑顔で楽しく行っている実験ですが、今日は真剣な表情でそれぞれ実験台に向かって実験操作を行っています。
取り組んでいるのは、「定性分析実験」と呼ばれる実験です。
行うことは、溶液中にどのような金属が含まれているのかを調べることです。
決められた手順で試薬を加えていくと、溶液の色が変化したり、沈殿物ができたりします。
これらの様子を見ながら、どのような金属が含まれているのかを判別する実験です。
難しそうにも感じるかもしれませんが、見えない金属を当てていくクイズのような要素もあり、
しかも様々な色に変化する溶液の様子に楽しく感じる学生も多くいます。
今日は、4月から始まった実験の区切りとして、今まで行って身に付けた分析技術を個々に確認する日でした。
来年は、ほぼ同じ内容の国家試験(化学分析技能士)の実技試験を受ける予定です。
その実技試験の形式に習って用意された試薬と器具で、学生たちは与えられた試料の分析を行いました。
みんな、試験管の中の様子をじっと見つめて観察したり、
沈殿物をろ過したりと、今まで身に付けた技術で実験を進めていました。
最後は、提出する用紙に、どの金属が含まれていたのかを解答して終了です。
実験を終えた学生からは、
「これまで行ってきた実験を復習して臨み、結果を出すことができました。
たぶん、あっているはずです(笑)」
と、謙遜しながらも実験ができたことに安心し、結果を出せたことでも自信を持てた様子でした。
入学当初は、ビーカーを扱ったことも無かった学生が、わずか数ヶ月でここまでできるようになりました。
しかも、1人で!
学生は、溶液に含まれる金属を調べることに集中していましたが、
実はこの実験、いろいろな試薬や器具を正確に扱えることも目的としています。
学生も実感できている様子ですが、日々の実験で様々な試薬と実験器具を扱い、
知らず知らずのうちに分析技術の基礎を着実に身に付けることができています。
今後も、これを自信として、8月から始まる夏期休暇を過ごし、
そして9月から始まる後期の授業や実験に臨んでもらいたいですね。
By ぽてと