せんせのブログ

【土・日開講「化学分析学科」】理系大学から再進学、そして就職へ

2021.09.26

本日、化学分析学科の2年生は2年間の集大成となる卒業研究に取り組みました。
本校の卒業研究はチームで行います。
5月頃からチーム分けを行い、学生たちが主体となりながら、
担当教員と相談して実験計画を立て、7月末から実際の実験をスタートしました。
卒業研究では実試料を用い、より実践的な実験を行うため、
まずは実験方法を修得することから始め、予備実験を行い、
現在は少しずつ本格的な検討に入ったところです。

DSC_0104.JPG
写真のOさんもFT-IRという化学物質の構造解析を行う装置の扱い方を修得し、自ら実験を進めています。

このように卒業研究に励む学生が在籍する「化学分析学科」について、ここでご紹介します。
本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の「化学分析学科」があり、
技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、
勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得など
様々な入学目的を持った学生が在学しています。

このような多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、
化学分析学科は、1学年あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
また、土曜日・日曜日の通学で、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
国家資格を含む4つの資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・
化粧品総括製造販売責任者・環境管理士(2級))も卒業と同時に全員が取得することができます。

上で述べたように化学分析学科には様々な経歴・年齢・入学目的を持った学生が在籍していますが、
上の写真に写っているOさんは化学分野への就職を目的に入学してきた学生です。

Oさんは高校卒業後、一旦は理系大学に進学したものの、
アルバイトや遊びに時間を費やす多くの大学生の姿を見て、
このような環境の中では自らの成長は望めないと思い、中退しました。
しかし、好きな化学を活かせる仕事に就きたいという思いは変わらなかったため、
平日に働いて学費を工面しながら、週末に化学分析の技術を学べ、
化学分野への就職を叶えることができる化学分析学科に入学しました。

そして、医薬品やサプリメントといったライフサイエンスから
環境・エネルギー、電子材料まで幅広い分野の分析を行っている企業から内定をいただきました。

そこで、内定式を間近に控えたOさんに卒業研究への気持ちを聞きました。


内定式では自己紹介を行うらしく、
現在取り組んでいる卒業研究のことなどを織り込みながら、話す予定だそうです。
「きちんと話せるか不安です。」と言いながらも、笑顔が絶えないOさん。
卒業研究を通して、技術力が増してきたことが自信につながっているのだと思います。
これからも技術に磨きをかけて、分析化学のプロフェッショナルへと成長し、
自信を持って、社会に羽ばたいていってほしいと願っています。

by みなと