2021.10.06
昨日に引き続き、本日、1年生が企業の現場に伺い、品質管理の仕事を体験させていただきました。
上の写真はできあがった製品の質感(手触り、塗り心地、香りなど)や色味(肌につけた時の発色具合)を
確認するという化粧品の品質管理の仕事の1つを実際に体験しているところです。
昨日のブログでもご紹介したように、現在、1年生は企業の現場に出向き、
化学の仕事を学ぶ「企業等実習」を行っています。
「企業等実習」は本校に求人をくださる企業様のご協力により毎年行っている実習で、
化学系企業の現場を知ることで、学生たちは今学んでいる化学がどう仕事に活かされるのか、
将来携わる仕事のイメージを直接的に感じることができる貴重な機会です。
特に、このコロナ禍の中、一度に伺える人数に制限が生じるため、
例年よりも多くの企業様のご協力で実施しています。
本日訪問した企業は「株式会社ピカソ美化学研究所」です。
こちらの企業は化粧品のOEM・ODM(依頼企業のブランド名で製品を開発・製造すること)を行っておられます。
こちらの企業は卓越した製造技術を持っておられるため、非常に多くの企業から依頼があり、
皆さんもよくご存知の有名化粧品メーカーや健康志向製品のメーカーからも依頼を受けておられます。
今回の実習では、本校の学生が最も多く就く品質管理の仕事を経験するだけではなく、
原材料の調合から容器への充てん、包装までの製造工程も学びました。
広い窓から各工程の全体を見ながら、異物混入を防ぐための対策や
顧客ニーズに応えるための工夫など1つ1つ丁寧に説明していただきました。
学生たちは初めて見る設備に驚きながらも、説明を真剣に聞いて、メモしていました。
また、品質管理室では本校卒業生で34期生のA様(下の写真の右側の方)が
品質管理の仕事について説明してくれました。
学生たちは現在、機器分析化学実験で扱っている液体クロマトグラフという分析機器(A様の左右にある装置)が
仕事の現場で活躍していることを知り、今の学びが仕事につながる実感をより一層深めた様子でした。
最後には、A様を交えて質疑応答の時間も設けていただき、
A様から仕事のやりがいについて話していただきました。
この他にも、社会人として大切なこと、取得しておくと良い資格、
品質管理の仕事で気を付けていること、品質管理の仕事の1日の流れなど
多くの質問に対してA様や品質管理部門の先輩社員の方が丁寧に答えてくださいました。
実習を終えて学生たちに感想を聞くと
『品質管理室には学校と同じ分析機器があり、今学んでいる分析機器を仕事で使う実感が湧き、
品質管理の仕事を体験し、A先輩の話を聞いたたことで、品質管理の仕事のやりがいがわかりました。』
『品質管理や製造の現場をあれほど詳しく見せていただけるとは思っていなかったので、
化学の仕事がすごくよく分かり、将来の働くイメージがつかめました。』
と話してくれました。
本日の実習は学生にとって実り多いものとなりました。
実習を通して感じたこと、気づいてことを忘れず、
明日からの授業・実験に活かしていってくださいね。
最後になりましたが、丁寧にご対応いただきましたピカソ美化学研究所の皆様にお礼申し上げます。
by みなと