2021.11.18
本日、1年生の生命バイオ分析学科、健康化学分析学科では機器分析化学実験を行いました。
私が指導担当していたのはガスクロマトグラフという装置です。
気体の分析が得意な装置で一般的には常温では液体の物質を蒸発させて、
どんな成分なのか、どれぐらい入っているのか分析を行います。
本校の健康化学分析学科に入学する学生の中には、
化粧品関係の開発や品質管理の仕事に就きたいと思っている人もいますが、
このガスクロマトグラフという装置は、においの成分分析などにも適している機器です。
実験を行う際に食品や医薬品をサンプルとする場合には、
食品の分析に活かせる技術、医薬品の分析に活かせる技術とわかりやすいのですが、
今日は試薬のみでの実験でしたので、なかなか何に活かせるものか伝わりません。
ですから最初に食品なら「お酢の中の酢酸の分析」、化粧品なら「香料の成分分析」などに使えることを説明し、
自分の就きたい仕事にどう関わりがあるのかを説明してから実験を行います。
今日、この実験を行う学生の中には調香師になりたい、
など「香り」に興味のある学生もいましたので、実験を楽しみにしていたようでした。
出てきた結果はPCの画面にリアルタイムで表示されます。
今日のサンプルだと1~5分の間で検出されますので、
モニターを見ながらどんな成分が入っているかなどグループで話しながら実験をしていました。
今日は5種類の標準物質とその内2種類を混合して作っておいた未知試料を測定したのですが、
果たして未知試料に含まれていた物質は解明できたのでしょうか?
実験後、学生達に今日の実験で印象に残ったことを聞いてみると、
Kさんからは、
『パズルみたいでおもしろかったです』
と語ってくれました。
何が入っているのか、物質が検出されるまでの時間(保持時間)を元に検証していく流れがパズルのように感じたとのことでした。
実験のデータ解析も『課題』のように捉えるのでは無く、パズル感覚で検証できると実験も楽しいものになるでしょうね。
今回は物質の種類を検証する定性分析でしたが、次回は量を調べる定量分析です。
こちらも楽しみながら実験できるようにしましょう!
by ドラいちろう