2021.11.29
本校には、毎週土曜日・日曜日のみ開講し、
2年間で平日に通学する学科(2年制)と同等の内容を学ぶことができ、
卒業時に専門士の称号や3つの国家資格を含む4つの資格(毒劇物取扱責任者、化粧品総括製造販売責任者、
化粧品製造業責任技術者の3つの国家資格と環境管理士(2級))が取得できる『化学分析学科』があります。
この学科には実験技術や化学の知識を身につけたいと思っているものの、
平日に通学することが難しい社会人やWスクール希望の学生、主婦、
派遣社員やフリーターとして働きながら学費を稼ぎながら勉強しようとする方が多く通学しています。
2年生は昨日、卒業研究の中間報告会を行いました。
11月上旬から約1ヶ月かけて研究についてまとめてスライド(PowerPoint)の原稿などを作成してきました。
化学分析学科は1学年の学生数も定員20名で開講していますので、
学生間の質問もそれほど出ないかと思っていましたが、
自分たちのグループとは異なるグループの発表では、お互い気になる点を質問していました。
以下の写真はプラスチックに関する研究を行っているK君らのグループが発表をしているところです。
この相互に質問するというのはとても大事で、
質問を受ける側は「自分たちでは分かっているつもり」になっていることが多く、意外と答えられないことがあったり、
自分たちが分かっているからこそ「説明不足」になってしまうことがあるのですが、その点の洗い出しができるのです。
また、普段実験指導を担当してもらっていない先生からも質問やアドバイスをもらうことができるので、
残る時間で卒業研究をどう進めていくべきか、考え直す材料も得られます。
そして今日は昨日の発表会でのアドバイスなどを元に今後の実験を見直しながら実験を行いました。
先ほど発表会のシーンでも紹介したK君らのグループの実験です。
加熱したプラスチックの変化を観察しています。
(非常に小さいサンプルのため観察の際は保護メガネを外しています)
この研究で活躍しているK君は化学系メーカーに勤務しており、会社から化粧品に関する資格を取るように命じられ、
徳島県から毎週週末に高速バスで大阪まで登校し、本校での学習を行っている学生です。
本校に通学する学生の中にはK君のように、会社の業務で化学系の資格が必要となり、
会社から本校に入学するように言われて通学している学生も少なからずいます。
例年会社からの要請で入学する学生がおり、これまでにも自分で経営する会社で資格が必要になり入学した学生もいますし、
今年の1年生にも親族の経営する企業で化粧品に関する資格が必要となったため入学した学生もおります。
K君は実験中に「今、卒業研究で扱っている物質はある程度仕事でも扱いましたが、
研究で用いたことはないので、初めて経験することもたくさんあります。
残り日数も少ないので、指導担当のM先生とよく相談して的を絞って研究を進めます」
と語っていました。
彼以外にも仕事で薬品を『売ったこと』や『買ったこと』はあっても実際に扱う経験は少ないという学生が大半です。
実際の薬品の取扱を知ることで、仕事の上で役立つ知識も増えていきます。
卒業まで頑張って研究を進め、知識を深めてくださいね。
by ドラいちろう