2022.04.19
本校では、先週から授業・実験が始まりました。
実験科目の多くは、教室で実験の手順説明や安全教育を行うガイダンスを実施していましたから、
実験室に入って本格的に実験が始まるのは今日からでした。
私も久々に2年生の医療医薬分析学科の実験を担当しました。
2年生たちは久々の実験室にワクワクしているように感じました。
今日の実験項目は『アセトアニリドの合成』という実験です。
かつては医薬品にも用いられていた物質を合成してみます。
学生たちは1年生のときにも「アスピリン」という医薬品の合成を経験していますので、
これで医薬品の合成実験は2回めの経験になります。
実験はアニリンという物質にいくつかの試薬を加え、合成を進めていきます。
最初は水と分離していたアニリン(褐色に見えている物質)が徐々に溶けていきます。
そこにさらに試薬を加えると急激に白色の物体が!
結晶ができる実験は1年生のときの定性分析実験(金属イオンの確認実験)でも経験していますが、
今日の実験では三角フラスコ内の溶液がすべて結晶になったんじゃないかと思うぐらい大量に結晶ができました。
また、この結晶は見た目にもキラキラしていて、学生たちはそのことにも感心しているようでした。
最後にTLCという実験をして本当に目的の物質ができたのか、
不純物などは含まれていないかを確認しました。
どうやら無事に合成も完了し、不純物もないとの結果が得られました。
あとは最初に使ったアニリンが100%アセトアニリドになったかどうかを確かめる収率の計算です。
ちゃんと計算してレポートに記載してくださいね。
久々に実験を経験したNさんは、
「久々でしたけど、実験は楽しくできました。
予習もしっかりしていたので戸惑うとことはなかったです。
TLCをするときのキャピラリー(細いガラス管)を作るのを実演してもらったとき、
ガラス管が飴細工みたいに伸びるのがおもしろかったです」
とコメントしてくれました。
やはり1年生の時に基礎をしっかり学習しているので、
2年生になって少し応用した実験になっても十分についていけているのですね。
次週の実験も楽しみにしてチャレンジしていってください!
by ドラいちろう