2022.05.09
本日、環境化学分析学科の2年生は環境資源実験で材料分析に取り組みました。
写真は滴定という化学分析の操作を行っているところですが、
滴定は1年生の実験で何度も行ってきた実験操作なので、手つきも慣れたもので、
私たち教員も安心して任せていられます。
本校に入学してくる学生の多くが高校時代に実験の経験がない学生たちです。
そのため、本校では1年生で化学実験の基礎をしっかりと身につけ、
2年生前期に学科ごとの専門的な実験で分野ごとの高度な実験技術を学び、
2年生後期の卒業研究を通じて実践力を培います。
また、環境化学分析学科では総合的に環境を守れる人材の育成を図っています。
そこで、環境化学分析学科の学生は、
自然環境をはじめとする様々な環境の分析技術を学ぶことはもちろんですが、
リサイクルといった資源の有効活用、循環型社会の構築のために必要な材料分析の方法についても学んでいます。
本日の実験では合金中の金属成分の定量を行いました。
まずは金属を酸分解するとともに、加える試薬を工夫することで、
測りたい金属成分は溶液に溶けていて、それ以外の金属成分は沈殿している状態にします。
溶液(液体)と沈殿(固体)を分けるためにろ過を行っています。
学生たちは今回、ろ過鍾という器具を初めて使いました。
このような実験を通して学生たちは、実際の試料を分析するためには、
溶解や余分な成分の除去といった操作(前処理と言います)が重要であることを学んでいきます。
そして、最終的な分析操作では、冒頭の写真にあるように、滴定を行いました。
今回用いた滴定は金属成分の定量が行えるキレート滴定という手法で、1年生の実験で経験済みですが、
今回は1年生の時には使っていない金属指示薬を用いることで、技術力をアップさせています。
材料分析に挑戦した学生に感想を聞いてみました。
2年生は今、それぞれの専門分野の現場で役立つ分析技術を学んでいます。
卒業研究では、その技術に磨きをかけるとともに、
実験計画の立て方、実験結果の伝え方なども学んで、即戦力へと成長していきます。
このように成長していく2年生の様子をこれからもお伝えしていきますので、お楽しみに!
by みなと