せんせのブログ

化学の現場の安全を守る国家資格を取得!

2022.09.03

本日、学生たちは国家資格「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者」の技能講習を受講しました。
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「作業主任者」とは、労働災害を防ぐ目的で該当作業を行う現場の安全と設備の管理監督を行うために、労働安全衛生法により配置が義務付けられているものです。
つまり、該当作業を行うには現場の安全を守るために作業主任者を置かなければならないので、その資格を持つ人が作業を行う現場で必要とされます。

作業主任者という国家資格は、その作業ごとに資格が分かれており、ガス溶接、ボイラー取扱、エックス線など様々な種類があります。
本校では、化学やバイオの仕事の現場で必要とされる「有機溶剤作業主任者」、「特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者」、「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者」の3つの資格の取得を推奨しています。

これらの資格は現場で必要とされることや、2日程度の講習を受けて修了試験に合格すると取得できるため取得を目指しやすいこともあって人気があり、講習の受付が開始されるとすぐに定員に達してしまい、場合によっては受講までに数か月待ちということもあるほどです。
しかし、本校では、毎年多くの学生が受講するため、実施団体である公益社団法人大阪労働基準連合会様のご好意により、毎年8月末から9月の時期に本校の学生を対象にした講習会を毎年開いていただいています。

先日のブログでもご紹介していますが、これまでに「有機溶剤作業主任者」と「特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者」の技能講習が終了し、8月31日から「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者」の技能講習が行われています。
この酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者の技能講習は2日間の学科講習に加え、「救急蘇生」と「酸素及び硫化水素の濃度測定」の実技講習が1日あります。
そして、本日は、この実技講習を学生たちは受講しました。

本日、学生たちはいくつかの班に分かれ、「救急蘇生」と「酸素及び硫化水素の濃度測定」の方法を教えてもらった後、修了試験に挑みます。
スライドや冊子を用いたガイダンスの後、訓練用の人形や本物の測定機器を用いて、実際の手順を学んでいきます。

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こちらは救急蘇生の講習です。心臓マッサージや人工呼吸の仕方を学びます。
万が一の時に役立つ技術だけに指導員の方の話を真剣に聞いています。

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こちらは酸素及び硫化水素の濃度測定の講習で、簡易的に濃度を測れる機器の説明中です。
機器の扱い方はもちろんのこと、作業状況を周りに伝えるための正しい掛け声の内容など、指導員の方が丁寧に説明してくださっていました。

本日で、計7日間に及ぶ3つの国家資格の技能講習が終了します。
実技講習が始まる前に、3つの国家資格の取得に励んだ環境化学分析学科1年のKくんと医療医薬分析学科1年のYさんに、これまでの受講の感想と、これから始まる実技講習への抱負を聞きました。


次年度の就職活動を見据え、これら3つの技能講習を1年生で受講する学生がほとんどですが、1年生も4月の入学以降、前期の授業や実験を通して化学の知識を着実に身につけてきているので、毎年、これら3つの国家資格の合格率はほぼ100%です。
本年度の技能講習を受講した学生も全員が合格していることを心から願っています。

by みなと