2023.02.27
本校には土曜日、日曜日だけ開講している『化学分析学科』という学科があります。
この学科は高校卒業すぐに入学することも出来ますが、平日開講の学科に通学できない社会人やダブルスクールの大学生、フリーターや主婦などにも門戸を広げ、リカレント教育や資格取得のための学科を開講しています。
入学してくる学生達の目標は様々で、本校で分析化学の知識と技術を学んで、就職や転職を目指したり、化学や化粧品に関する資格取得などを目標としています。
卒業と同時に無試験で国家試験を含む4つの資格(毒劇物取扱者責任者・化粧品総括製造販売責任者・化粧品製造業責任技術者・環境管理士(2級))を取得できるため、近年は資格取得を目的とした方の入学が増えているよう思います。
毎週土日のみの通学ですが、平日通学学科と同様に2年間で卒業できることも特徴です。
平日開講の学科は春期休暇に入っていますが、化学分析学科は平日開講学科と同様に2年間で卒業するカリキュラムを受講するために、2月いっぱい授業があります。そしてとうとう今日がその最後の日を迎えました。
高校などであれば3学期や後期の最終日は終業式だけ、のようですが、本校では最終日も通常通り授業を行います。
ほとんどの科目は期末試験の返却と解答・解説ですが、90分全部使って説明するのではなく、解説の後はそれぞれの科目が2年生の授業のどんなところで必要になるのか、卒業研究や卒業後の仕事でどんな風に役に立つのかなどを説明しています。
写真のT先生も今日は分析化学と物理化学の授業を行って頂きましたが、『物理化学がどのように分析化学に役立っているのか』や『物理化学から見た分析化学とは』と言ったテーマで授業をして頂いていました。
授業が終わってから1年生の教室に行くと学生達が教室の清掃をしていました。清掃当番があるので彼女たちが今日の当番でした。
この1年を終えてどうだったかを聴いてみると『最初は化学の授業について行けるか不安でしたが、なんとか乗り切れました』と語ってくれました。語ってくれたFさんは化粧品製造業責任技術者などの資格を取得したいと思っていたところ、本校を1年前に卒業したMさんに紹介されて入学してきました。
入学前の説明会でたまたま私が面談担当したのですが、入学前から『勉強について行けるか不安です』と言っていたのを覚えていますが、この1年間は座学も実験もほんとうに頑張っていたと思います。
化学未経験からでも化学に関する仕事がしたい、化粧品に関する資格を取得して自分で化粧品の会社を起業したいというしたい方の希望を叶えるために私たち教員も頑張らなくてはならないなぁ、と思いました。
2年生の教室に行くとすべての授業実験を終えて、やりきった感を醸し出している学生達がいました。新型コロナウイルス感染症の中、オンライン授業なども使いながら苦労してきた学生達です。新規に正社員就職を決めて卒業する学生、化学系の会社に転職する学生、文系出身で化学系企業の営業として就職していたが化学系の知識を身に付けて仕事に活かしたい、などさまざまな思いで入学してきた学生達でした。2年間週末だけ学校で出会う間柄でしたがしっかり仲間意識もできたみたいですね。卒業後も、本校で出来た繋がりを大事にしてくださいね。
ちなみに3月は授業・実験がないため、どのように過ごすのか1年生、2年生に聞いてみると、『遊びに行く予定を入れました!』とか『しばらく行けていなかった病院に行きます』などそれぞれの学生が普段出来ていなかったことをこの期間にするようです。
1年生の皆さんは4月からの授業に向けてしっかり鋭気を養って来てくださいね。
by ドラいちろう