2023.02.07
本日は兵庫県立西宮北高校へ出張して実験を行いました。
今回の実験会は、高校から「科学研究特別講義」のひとつとして依頼を受け実施しました。
平成25年度より毎年依頼を受け実施し、なんと今年で10年目!
今日は高校2年生の理系クラス、合計45名の生徒さんを対象に2回に分けて実施しました。
1回の授業は50分間です。まずは、自己紹介を兼ねて本校の紹介をさせて頂き、「分析化学は社会でどのように使われているのか?」についてご紹介しました。みんな熱心に聞いてくれていました。
続いて実験です。1つ目に行ったのは「ビタミンCでマジック!」という実験です。
マジックのタネの仕込み方を丁寧に理論と合わせて説明しました。
生徒さんたちは、説明通り慎重にタネを仕込んでいきます。
元は茶色の液体が、ボトルをフリフリすると~
あら不思議、色が変わりました!
実験タイトルでは「マジック」としていますが、そこは化学です。
ビタミンCの働きがこのマジックのタネになっています。実験はこれだけで終わりません。
このタネとなった原理を利用し、お茶・お酢・レモン入りお菓子などの身近な食材に含まれるビタミンCの有無を調べる、分析化学者の体験をしてもらいました。
それぞれの食材を茶色の液体に注ぎ入れ、溶液の色が元の茶色から変化すれば「ビタミンCが含まれている」ことを意味します。
想像通り、または、想像とは異なる変化に生徒さんたちも楽しみながら取り組んでおられました。
変化の様子はこちらの動画でどうぞ。最初にお酢を、2つ目にはお茶を注いでいる様子です。
2つ目の実験は「君も科学捜査官~血痕の検出~」です。
まずは溶液作りから。
この溶液に、粉末の試薬を加えると三角フラスコの中でピカ~っと光が!
これはルミノール反応という現象です。
想像以上の輝きに、生徒さんからは「おぉー!」「わぁー!」「きれい!」という声が!
ルミノール反応は、血液中の成分と反応して発光する現象です。
今回、実物の血液を使う訳にはいかないので、よく似た成分の試薬を用いました!
お祭りやコンサートで使われているペンライトも似た原理で、化学発光と呼ばれる現象のひとつです。
変化の様子は動画でどうぞ!
時間は僅か50分間でしたが、実験を終えた生徒さんからは、たくさんの感想をいただきました。
その一部を原文のまま紹介します。
「普段教科書で習うようなことも実際に実験してみたほうがおもしろいと思った!」
「今回の実験を受けて、改めて化学のおもしろさや楽しさを知ることができてよかった。」
「とても興味のわく内容で楽しかったです。」
「純粋に実験がとても楽しかったです。化学に対するイメージが今までより柔らかくなりました。」
と、実験を楽しみ、化学の魅力を感じていただけた様子でした。
この経験を今後の学校生活や進路選択に活かしてもらえたら嬉しいなと思います。
兵庫県立西宮北高校の生徒のみなさん、今日はありがとうございました!
このような高校や中学校で行っている実験会の様子は、コチラのページにまとめていますのでご覧ください!
By ぽてと