せんせのブログ

国内研修旅行 第三日目 ~「分析化学」の起源を知る~

2023.02.18

1年生は2月15日から2泊3日の国内研修旅行に来ています。
今日で3日目!最終日。今回は岡山・兵庫方面へのバス旅行ですが、仲間と共に過ごす時間を楽しみながら、就職活動や大学編入学試験に向けた準備を進めていく、濃密な3日間となっています。

こちらは岡山県の津山城跡での1枚です。真似したくなりますよね。。。
(撮影時のみマスクを外しています)
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この研修旅行は、宿泊するホテル、移動する際のバス、研修先などと協議を行い、各社・各施設が定める基準に沿いながら、最大限のコロナウイルス感染予防対策をして実施しています。
具体的には、バス内の常時換気、各所で手指のアルコール消毒、朝夕の検温、食事の際の黙食、個別の健康管理表での体調管理など、できる限りの感染予防対策を徹底しています。

【1日目と2日目のブログはこちら】
国内研修旅行 第一日目 ~備前焼体験と倉敷散策~
国内研修旅行 第二日目 ~講演とベンガラの里散策

3日目の午前中は2つの場所を訪れました。
1つ目の見学施設は岡山県津山市にある「津山洋学資料館」です。DSC_0714.JPG

入館すると早速、館長様から歓迎の言葉をいただき、見学スタートです。
展示品については、館長様と名誉館長様から直々に説明をいただき、当時の時代背景などを含めて、詳しく教えていただきました。展示品の写真撮影はできないので中の様子はお伝えできませんが、
学生たちにとっては興味深い資料がたくさんありました。DSC_0719.JPG

津山洋学資料館では、津山市にゆかりのある人物であり、日本の分析化学の基礎をつくったともいえる偉人が紹介されています。その人物とは、「宇田川 榕菴(うだがわ ようあん)」という江戸時代の蘭学者です。
日本初の本格的西洋植物学書『植学啓原』や日本初の本格的な化学書『舎密開宗(せいみかいそう)』を著し、近代科学の確立に大きな功績をあげられました。
宇田川榕菴はシーボルトと江戸で親しく交流していたそうで、顕微鏡も譲り受け、研究に活用していました。
解体新書などで有名な杉田玄白らと共に生きた人物でもあります。

もっと具体的に身近に感じられる功績としては、私たちが日常的に使っている日本語の「酸素」「水素」「酸化」「還元」「温度」「圧力」などの化学用語をつくった人です。
しかも、単に言葉をつくっただけでなく、植物から有効成分を抽出する実験を自ら器具を組み立てて行うなど、実際に分析実験もされていました。まさに日本の分析化学の礎を創った方です。
そのため、化学や分析を学ぶ学生にとっては、この学問の日本のルーツを知ることにもなりました。

見学を終えて「宇田川榕菴」をかなり身近に感じたのか、帰る頃には資料館の外に展示されている胸像と一緒に記念撮影をする学生たちも多くいました。
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続いての見学先は津山城跡です。
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津山城は、本能寺の変で討死した森蘭丸の弟、森忠政が鶴山(つるやま)に築いた平山城です。
明治の廃城令で建造物は取り壊されましたが、地上から45mに及ぶ立派な石垣が当時の面影を残しています。
このブログの1枚目の写真は、森忠政の像の前で撮ったものです。

城跡を上まで登ると、そこからは津山市を一望できます。
天気がよく遠くの中国山地の山並みもしっかりと見ることができました。
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また、城を築く石垣に使われている石の中に、奇跡のハート型の石があるとのことで、学生たちは探しながら登っていました。
その石の前での1枚です。分かりますか?「ハート♡!??」
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探しながら登り、♡を見つけた時の様子はこちらの動画でご覧ください。

午後からは、帰路につきながら兵庫県の「生野銀山」へ行きました。
着くと、そこには雪がしっかりと残っていました。学生たちは雪にも夢中になりながら、鉱山を見学しました。
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記念の集合写真も撮りました。
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生野銀山は昭和の時代まで1200年もの長い間、掘られていた鉱山です。
一時期は皇族の所有となったことから、門柱には菊の紋章が今でも残っています。DSC_0741.JPG

ここで掘られた銀などの金属がいろいろなところへ運ばれ、製品となりました。
それに合わせて、成分を分析する技術も発展してきたのです。

生野銀山の中の坑道の大きさは様々ですが、掘られた長さは350kmにも及ぶのだそうです。
その内、見学できる坑道は1kmあり、ぐるっと回って帰ってくるだけでも30~40分かかりますが、そこな元気な学生たちです。その当時の様子や歴史を感じることができる坑道へと入っていきました。
外は雪が残る中、坑道も約10℃でヒンヤリとした冷たさを感じます。その中へと入っていく学生たちです。
動画でご覧ください。最後に元気な学生も映っています。


坑道内での様子です。
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下の写真は、使われていたエレベーターの設備です。
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こうして2泊3日の研修旅行は、体調不良を訴える学生はおらず、みんな元気で帰ってくることができました。
生野銀山の見学を終えた後、この旅行を振り返り、改めてこれからの過ごし方、就職活動の進め方について各教員から話をしました。
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学生たちは、これから本格的に始まる就職活動や大学編入学試験、その他、2年生となり始まる授業や実験の中で、いろいろと考え、時に悩むこともあると思いますが、この研修旅行中に、周りには同じ想いを持った仲間がいて、それを支える我々教職員がいることを改めて感じることができたと思います。
この経験を活かして、自分の夢の実現へ向けて、これからの学校生活を送ってくださいね!

1年生のみなさん、お疲れ様でした!

By ぽてと