2023.07.31
本校には土曜日、日曜日だけで開講している『化学分析学科』という学科があります。
この学科は高校卒業すぐに入学することも出来ますが、平日開講の学科に通学できない社会人やダブルスクールの大学生、フリーターや主婦などにも門戸を広げ、リカレント教育や資格取得の勉強をするための学科です。
入学してくる学生達の目標は様々で、本校で分析化学の知識と技術を学んで就職や転職を目指している者や、化学や化粧品に関する資格取得を目的としている学生が多い印象です。
平日開講学科と同様に2年間で卒業でき、卒業と同時に無試験で国家試験を含む4つの資格(毒劇物取扱者責任者・化粧品総括製造販売責任者・化粧品製造業責任技術者・環境管理士(2級))を取得できます。そのため近年は資格取得を目的とした方の入学が増えているよう思います。
毎週土日の2日のみの通学で、平日開講学科と同様に2年間で卒業するため、1日の授業時間数は多くなりますが、それでも他校にはない特徴の学科と言うことで、例年全国各地から学生が入学しています。京阪神地区の学生が多いですが、愛知県や徳島県から週末だけ登校し土曜日の夜は大阪で一泊して日曜日の授業が終われば地元に帰るという生活をしている学生もいます。
今日の2年生達は応用分析化学実験で抗菌性試験を行いました。
この実験では予め大腸菌を培養しておく必要があるので、先週のうちに培養の準備をしておきました。今週はその菌を寒天培地の上に塗布して、抗菌性物質を染みこませた小さな紙(ペーパーディスクといいます)を置いて、できあがりです。
こういうと簡単に思えますが、今回試験に用いる大腸菌以外の菌が混入しては困りますので、操作はクリーンベンチという無菌室の中で行い、作業する人は肘から先をアルコール消毒し、器具類も高圧蒸気滅菌や感熱滅菌を行った無菌状態のものを使います。
雑菌のコンタミネーションを気にしなくていい実験は手慣れているものの、無菌操作は慣れていないこともあり、1つ1つ手順を確認しながら実験を行いました。
数日、培養を行うと抗菌性物質の作用した部分は大腸菌が増えずに透明な寒天になり、増えた部分は白く濁ったようになります。結果については次週確認を行う予定です。
様々なスキルを身に付けて、就職・転職活動や、現職でのスキルアップに役立ててくださいね。
by ドラいちろう