2023.07.31
今日の化学分析学科1年生の実験は「重量分析」に挑戦しました。
重量分析とは、古くから化学分析に用いられてきた方法で、分析対象となる成分の
質量を直接測定する唯一の方法です。操作を行う上でのコツが数多くあり、
この重量分析の実験を行うことで、多くの分析技術を身につけることができます。
今回の実験では、試料の中に含まれる鉄を沈殿させて、その沈殿を坩堝(るつぼ)
という容器の中に入れて加熱した後、質量を量ります。
そして、得られた質量から計算によってサンプルの中の鉄の含有量を求めます。
本校の卒業生で実験に精通しているM先生から試料を入れる坩堝の扱い方から
加熱の仕方など重量分析での実験操作上のコツを一つひとつ丁寧にわかりやすく指導しているため、
学生たちは、スムーズに実験を進めていました。
この化学分析学科は学年定員20名の少人数制なので、学生と教員との距離が近く、
分からないことがあれば直ぐに質問ができることも特徴の「化学分析学科」についてご紹介します!
土曜と日曜開講の「化学分析学科」は、平日の学科には通学できない社会人や大学生などを
対象とした学科なので入学される方の年齢や入学目的も様々です。
事業の継続や拡大に必要な国家資格の取得を目的とする経営層の方、
現職でのスキルアップや技術職への就職・転職を考えている方が入学してきますので、
このような多様な目的に対応するために学生一人一人に合った指導を行っています。
平日の学科で学ぶ環境・材料・バイオ・食品・医薬品・化粧品等の専門分野を総合的に
学ことができます。また、週末だけの通学ですが、平日の学科と同様に毒物劇物取扱責任者・
化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の国家資格を卒業と同時に無試験で
取得することが可能です。
ある薬品を試料に加えて試料に含まれる鉄を沈殿させます。
このように沈殿が出来上がりました!
次にこの沈殿だけを取り出すために「ろ過」という操作により上澄み液を除きます。
上澄み液だけを先に取り出す「デカンテーション」という操作方法も修得しました!
「ゴシゴシゴシ...」ビーカーに残った沈殿物も、ガラス棒の先端にゴム栓をつけた
ポリスマンを使ってしっかり取って回収します。この沈殿物は次回の実験で加熱燃焼させたのちに
重量を測定します。
このように化学分析学科では、基礎から高度な分析技術まで段階的に学べるカリキュラム
になっています。そのため、化学初心者の方でも無理なく楽しく実験に取り組むことが
できますので安心して学ぶことができます。
学生の皆さん、これからも様々な実験に挑戦していきますが、我々教員と二人三脚で
しっかりと分析技術を磨いていきましょう!
byあららん