せんせのブログ

土曜ハラタマ化学実験会準備中!

2023.12.01

本校では年に数回、高校生や高校・中学の先生方を対象とした実験会を実施しています。

一番大勢の方に参加していただいているのが実験数も多い『授業で使える化学実験会(先生向け)』、『すぐできる なるほど・ザ・化学実験会(高校生むけ、引率の先生も参加可能)』ですが、土曜日に2つの実験を楽しんで頂ける『土曜ハラタマ化学実験会』を実施しています。

今回の実験は金属を使った実験です。そのひとつの実験準備の様子を紹介しましょう。

この実験では磁性流体というものを作ります。なんだか難しいものを想像してしまいますが、理科系の本で黒い液体が磁石の力でトゲトゲになっているものを見たことはないでしょうか。あれは磁気スパイクと呼ばれるものなのですが、それを作ろうというのです。

実験室ではみなと先生とあららん先生が実験準備をしていました。

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本校でも過去の実験会で取り扱おうとしたことがあったのですが、その時には上手く磁気スパイクを再現できませんでした。今回はそのリベンジです。磁気スパイクが上手くできる実験条件を考え直して実験を実施しました。

前回は黒い液体(実は酸化鉄Fe3O4を分散させたもの)の流動性が悪かったのですが、今回は界面活性剤を工夫して上手く分散させることができました。実験の詳細は明日のブログや本校の実験集HPで後日紹介されると思いますので、そこをご覧ください。ともかく今回はそこの条件を考え直すことで、磁気スパイクができる条件を見つけました。

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また磁石は近づけるだけでなく、少し離した方が尖ったスパイクを作り出せることなども見いだすことができました。

自分で実験の工夫をして、こうすれば上手く行くということを発見する経験は何年化学者をやっていても楽しいものですね。

by ドラいちろう