2024.02.11
昨年の12月から始まった「応用分析化学実験」は本日で終了します。
この実験では化粧品やしょう油、ミネラルウオーターなど身近なものを使って
「何が」「どれだけ」含まれているのかを滴定操作や分析機器により分析技術を
身につけてきました。
1年生の実験が最後となるこの日は、試料に試薬を加えて目的成分を取り出す
「溶媒抽出(ようばいちゅうしゅつ)」の操作方法を修得しました。
この抽出操作はコーヒーやお茶を淹れる、昆布やかつお節から出汁をとる、といった
私たちの生活の中でも使われております。
この実験ではお茶の葉から「カフェイン」という成分だけを取り出しました。
紅茶に含まれるカフェインを取り出すために「分液ろうと」とよばれる
実験器具にお湯で抽出した紅茶と有機溶媒を加えよく振ります。
有機溶媒は主に水に溶けない油のような性質を持ちます。これらを
振り混ぜてしばらく放置しておくと再び紅茶と有機溶媒に分離します。
紅茶に含まれるカフェインは、有機溶媒に抽出されます。さらに、
抽出したカフェインだけを取り出すために「エバポレーター」という
機械を使って有機溶媒を取り除きます。このように分析はさまざまな
工程を経て目的の物質を分離する操作であり、とても重要です。
このように、身近なものを使って幅広い分野の実験ができる化学分析学科に
ついてご紹介します!
本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜と日曜開講の「化学分析学科」
があります。週末を活用することで、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の
国家資格も卒業と同時に全員が取得することができます。
この学科に在学する学生の入学目的は、技術職への就職や転職、現職での
キャリアアップやスキルアップ、勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に
必要な国家資格の取得など様々です。そして、多種多様な目的に対応するため、
1学年あたりの定員を20名としています。
このように実験器具類の取り扱い方が不十分であれば、実験に必要な成分を
分離することができませんし正確に測定することもできません。
本校ではこのような基本操作をしっかりと身につけています。
このブログをご覧になられて本校にご興味を持たれた方は、学校説明会に
参加してみませんか?学校説明会では、ブログで紹介できなかった分析機器のご紹介や
簡単な実験をご用意しております!直近の開催日は2月24日(土)14時~です。
詳細につきましてはコチラをご覧ください。
また、お一人で参加が不安な方は、お友達やご家族の方とご一緒にお越しください!
化学分析学科1年生のみなさん、恐る恐る実験器具類を扱っていた入学当初から
比べると、少しずつ実験を楽しめるようになりましたね。幅広い分野で活躍できる
化学分析のスペシャリストを目指していけるように、我々教員がしっかりとサポート
していきます!
byあららん