2024.05.03
本日は兵庫県立兵庫工業高校で出張実験会を開催しました!
この出張実験会は一昨年から依頼いただき、今年で3回目の実施となりました。
今回は1年生の生徒さん40名を対象に実施しました。
生徒さんにとっては、高校で行う化学実験の1回目ということで、
まずは、化学への興味関心を深めるためのきっかけになってほしいと、
ぽてと先生が講演しました。
分析化学。生徒のみなさんにとっては、聞き慣れない言葉でしょう。分析化学とはどのようなものか?どのようなところで使われるのか?分析化学という分野が身近なところに広がっていることをお伝えしました。
続けて、身近なところでも活躍している分析化学を体験してもらうために4つの実験を用意しました。
実験1:ビタミンCでマジック!
生徒のみなさんに種も仕掛けもない(?)溶液の入ったボトルを渡します。そのボトルに、ハイレモンやお茶、食酢を混ぜると、どのような変化が起こるでしょうか?
ハイレモンやお茶を入れたボトルの溶液の色が青色に変わりました!一方、食酢を入れたボトルの溶液には変化がありません。実は、ビタミンCが入っているか否かで、色が変化するかどうかが決まる仕組みになっています。
色が変化する瞬間の生徒さんの歓声が印象的でした。
実験2:犯罪捜査で用いられる化学分析~血痕検出~
この実験は、ルミノール反応と呼ばれる、血液中の成分と反応して起こる発光現象を利用したものです。本物の血液を使用して・・・というわけにはいきません。そこで、血液の特定の成分を含む試薬を用意します。
ルミノールを溶かした溶液をつくり、そこにその成分を混ぜ入れます。すると、どうでしょう?溶液が青く輝いています!とても幻想的ですね。
実際に犯罪捜査においても、血痕を見つけ出すのに使われていますよ。
生徒さんたちの中では、今回用意した実験の中で一番人気でした。
実験3:ジュースからDNAを取り出そう!
この実験は、100%のオレンジジュース、リンゴジュース、パイナップルジュース、グレープジュースの4種類から1つを選び、DNAを取り出してみようというもの。
ジュースの中に、消毒としても使われているエタノールを注ぎ入れます。ジュースの液面に白いモヤモヤとした物質が表れました!この物質の中には、各々の植物に由来するDNAが含まれています。
DNAというと、身近にないもので実際に目で見ることはできないものと思いがち。実は意外と簡単にDNAを取り出すことができます。おもしろいですね。
実験4:納豆で秘密の手紙を書こう!
小学生の時に学ぶ「ヨウ素デンプン反応」を利用した実験です。納豆を水に溶かしたものをインクとして、白い綿棒を使って、絵や文字を書きます。そこに、ヨウ素を溶かした液体を吹きかけると、文字や絵が浮き上がる仕組みです。
ヒミツの手紙を作ってもらい、それを班の人と交換しました。メッセージが浮かび上がったときに、たいへん盛り上がりました ♪
実験を通じて、生徒のみなさんが化学の楽しさを実感してくれたようでとても嬉しかったです。今回の体験を通じて、将来、化学に興味を持ち、自分の可能性を広げるきっかけになればと願っています。これからも、みなさんが自分の興味や好奇心を追求し、化学の世界に挑戦していく姿を期待しています!
兵庫県立兵庫工業高校のみなさん、今日はありがとうございました!
by ナマステ