せんせのブログ

環境分野で活躍するために!~環境分析化学実験~

2024.05.11

本日の環境化学分析学科2年生の実験は、本校の前を流れる大川の水を採取して、
川の汚れを調べる実験に挑戦しました。

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本校に入学してくる学生の多くが高校時代に実験の経験がない学生たちです。
そのため、本校では1年生で化学実験の基礎をしっかりと身につけ、
2年生前期に各学科で専門的な分析技術を学び、後期の卒業研究で実践力を培います。

環境化学分析学科では、私たちの身近にあるものを使って環境汚染の原因を究明
するための分析技術を身につけます。
本日の実験は川の中の溶存酸素濃度測定と浮遊物質の測定をしました。

溶存酸素とは、水に溶けている酸素のことで川の汚れを示す指標の一つです。
きれいな水は溶存酸素が多く、有機物の多い汚水では有機物の分解に酸素が
消費されて溶存酸素は少なくなります。溶存酸素が環境保全上の規準以下の
値になると、悪臭がして魚が棲めなくなります。
浮遊物質とは、植物プランクトンとその死骸、下水、工場排水などに由来する
有機物や金属です。浮遊物質が多くなると水生生物への生育が阻害されます。

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溶存酸素の測定で使用する川の水に試薬を加えて反応させます。
そして、反応させるためしっかりと振り混ぜます!

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この後に滴定という操作によって測定を行います。

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浮遊物質の測定では、採水した川の水をはかり取り、

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吸引ろ過器を使ってろ紙の目を通るものと通らないものを
分離します。ろ紙に残ったものが浮遊物質です。
この浮遊物質を十分に乾燥させてから重さをはかります。

手際よく実験を進めることができました。今日の実験の感想を
学生に聞いてみると「2年生になってから専門的な実験内容になり、
考えて実験を行うことが増えましたが楽しいです!」
「2年生の実験から積極的に先生に質問ができるようになり、
分かることが増えました!」と、専門的な分野の実験に満足の様子でした。

これからも仲間と協力し合いながら楽しく分析の技術や知識を身につけて
いきましょう(^^)我々教員がしっかりとサポートしていきます!

byあららん