せんせのブログ

高校の先生と一緒に実験!【第25回 授業で使える化学実験会】

2024.08.08

本日は、高校の先生方を本校にお招きし、「授業で使える化学実験会」を実施しました。毎年8月に実施し、今年で25回目を迎えました。
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高校の先生は、生徒に対して少しでも興味を持ってもらいたいと考えながら、実験や授業の準備を行っておられます。この実験会の目的は、先生方の授業や実験に、すぐにでも役立てていただけるような実験をご紹介することです。実験会を通して、生徒がより積極的に理科に向き合うためにはどうしたよいか、より深い学びを実現するためにどのような点に注意すればよいか、本校教員と高校の先生が一緒に考え、授業に関するアイデアや情報を共有することも目的の一つになっています。
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まずは本校副校長から、開会の挨拶をさせていただきました。子どもたちの理科離れや理科嫌いが進んでいると言われている昨今、理科教育の在り方や人材育成に関して、お話をさせていただきました。
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次に、実験室へ移動し以下の5つの実験を順番に体験していただきました。
実験1.バランス!バランス!
実験2.スマホで見る化学の世界
実験3.星降る夜に願いを込めて
実験4.アルミ箔で金箔を
実験5.ピカッと光るのだ~れだ?

まずは、「実験1.バランス!バランス!」の実験の様子です。化学反応は温度や物質の濃度で行ったり来たりします。溶液の色が変化したり、結晶が出てくることで、化学反応のバランスが移動している様子を観察しました。
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次にお示しするのは、「実験2.スマホで見る化学の世界」の実験風景です。スマートフォンで撮影した写真から、色情報を取り出し、物質の量を求める実験となります。教育現場で同様の実験を行う場合、比較的高価な分析機器が必要です。そのような事態であっても、実験が行えないか、本校教員の探究活動を一部紹介することができました。ぜひ今後の理科教育に活かしていただきたいと考えております。
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続いては、「実験3.星降る夜に願いを込めて」の実験の様子です。ヨウ化鉛の結晶を作る実験となります。結晶が出てくる様子がとても綺麗で幻想的です。きっと生徒さんが楽しめるだろうという想いで、ご紹介させていただきました。
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次の実験は、「実験4.アルミ箔で金箔を」になります。亜鉛と銅から「黄銅」という合金を作る実験となります。亜鉛や銅は灰色~茶色をしておりますが、両者が合わさることで、金色に輝きます。トランペットの色を想像していただけるとわかりやすいと思います。
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そして、最後にご紹介する実験は「実験5.ピカッと光るのだ~れだ?」になります。光合成は、緑色植物中に含まれる葉緑体のクロロフィルという物質で行われます。光合成が行われているかどうかを確認する方法として、クロロフィル蛍光と呼ばれる赤色の光を観察するというものがあります。緑色植物として「ほうれん草」を用い、紫外線を当てて、実際にクロロフィル蛍光を観察しました。
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本実験会では、在校生の学生さんが協力してくれました。みなさん、お手伝いいただきありがとうございました。
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実験終了後には、先生方と実験を担当した本校講師で「情報交換会」を実施しました。実験を行う上で留意すべき点や苦労したことなどを共有させていただき、生徒のより深い学びを実現するために、授業展開や演示方法はどのようにしたらよいかを共に考えることができました。
ご協力いただいたアンケートでは、「早速授業でやってみたい」「身近なもので簡単にできる実験が良かった」「情報共有できて視野が広くなった」など、お言葉をいただきました。先生方の授業や実験に、すぐにでも役立てていただければ大変うれしく思います。
お暑い中ではありますが、本日は本校までお越しいただき、誠にありがとうございました。来年度も引き続き実施する予定です。楽しみにお待ちください。今回ご参加いただけなかった先生方も、来年度はお会いできることを楽しみにしています!

by ナマステ