2024.11.11
本校のカリキュラムは、週に2日の実験日を設けています。
1年生の前期は、基礎化学実験と定性分析実験です。
器具の扱いや金属元素の性質を学びます。
1年生の後期は、機器分析化学実験です。
分析機器の扱いを学び、分析技術者としてステップアップします。
扱う機器は合計7種類
分光光度計、蛍光光度計、原子吸光光度計、熱分析計、FT-IR、液体クロマトグラフ、ガスクロマトグラフです。
これらは分析を仕事とする企業様において実際に稼働している装置であり、多くの分析に対応できます。
ガイダンスの際に、元製薬会社(T社)の社長をされていた非常勤講師のM先生からこの実験・実習の重要性について話がありました。
『我々の専門学校が、世間で活躍中の分析会社からたくさんの求人をいただけるのは、この実習のおかげといっても過言ではないと思う。』
これは言い過ぎではないです。
本校では、7つの機器について、原理はもちろん、装置のON / OFFの操作や、結果の解釈方法を学びます。
全ての機器についてとなると、大学生はもちろん、研究者でも修得していないことが多いです。
触ったことがあるというのは、どんな場面でも心強いアドバンテージになります。
それでは実験スタートです。
今回は2つあるクロマトグラフィーのうちの1つを紹介します。
高速液体クロマトグラフィーは、液体試料に溶けている様々な物質(溶質)を、その分子固有の性質で分離・定量します。
汎用性が高く、様々な分野で分析に利用される機器です。
皆で調製した試薬を奥の機械で分析し、その結果が手前の機械に出力されます!
パソコンにデータ(結果)が表示され、それを印刷する方法が主流となっていますが、
私はこの古いタイプも好きです。
分析機器さえ使えれば分析ができると思われがちですが、それは間違いです。
装置は分析の結果(今回の機器であれば分離した各物質の存在)しか示してくれません。
それを解釈し、結論を導き出すことこそ分析化学者の仕事です。
分析機器なんて使えない。使ったこともない。でも興味がある!
そんな方にこそ、本校がお勧めです。多種類の機器を使いながら、データを解釈する方法が学べます。
解釈の仕方、分析の考え方もじっくり学びながら、分析化学者として一緒にステップアップしましょう!
By たかポン